災害発生後の災害関連死の低減に
感染症対策の自助ツール「防災衛生パーソナルキット」を発売

感染症対策に必要な基礎ツールのワンパッケージ化により迅速な初動対応が可能に

防災用品の専門会社である船山株式会社（本社：新潟県長岡市、代表取締役社長：秋山政信）は、災害発生後の避難所など、避難者や帰宅困難者が密集して生活する空間で発生、拡大しうる感染症などの初動対応を容易にし、感染拡大、症状の重篤化を防止する災害備蓄品「防災衛生パーソナルキット」を発売しました。

本製品は、災害対策に活用できる製品やノウハウを有する株式会社大塚製薬工場、スリーエムジャパン株式会社などの複数の協力企業で構成される防災衛生会議（主催：一般社団法人地域防災支援協会、所在：東京都中央区、代表理事：三平洵）が企画しました。

■同梱品

防災衛生パーソナルキットは、1日分の経口補水液（パウダータイプ）、マスク、歯ブラシ、マニュアルの4点で構成され、5年間の備蓄が可能です。

a) マニュアル：株式会社イオタ「防災衛生パーソナルキットマニュアル」監修：東京慈恵会医科大学 救急医学講座 武田 聡 主任教授
各同梱品の正しい使い方を解説するだけでなく、被災時の衛生対策の重要性を子供からお年寄りまで分かりやすいマンガで説明しています。

b) 経口補水液（パウダータイプ）：株式会社大塚製薬工場「OS-1パウダー15g・500ml用」 水分摂取が低下しがちな被災時には、様々な健康被害の重篤化につながる脱水状態に注意が必要です。経口補水液は水分摂取不足や夏場の過度の発汗による脱水状態に適しています。学童から成人、高齢者の1日当たり摂取目安量である1リットル分が用意されています。 ＞経口補水療法による脱水状態への対処 ＞下痢嘔吐による脱水状態への対処 ※一般的な災害備蓄品である500mlペットボトルの飲料水に溶かして使用します。

c) マスク：スリーエムジャパン株式会社「３MTMスタンダード耳掛け式フェイスマスク2827J」 マスクを着用する目的は下記の3点です。清潔に使用いただけるよう3枚をご用意しております。
＞病原菌が含まれた咳や唾液の飛散などからの飛沫感染対策
＞着用者から周囲の人への感染対策
＞咳エチケット

d) 歯ブラシ：株式会社歯愛メディカル「Ci703フラットタイプ（Sやわらかめキャップ付き）」
歯磨きは口腔内をきれいに保つことで唾液の分泌を促し、口腔内免疫を維持し、誤嚥性肺炎などの予防に有効です。あらゆる世代に使いやすく、保管に便利なキャップ付き歯科医院専用歯ブラシ1本が用意されています。
＞歯磨きにより口腔内免疫を維持
＞誤嚥性肺炎の予防
＞感染症等の重篤化の予防

■背景

災害発生時に、避難中、避難後に亡くなった方で、当該災害に因果関係が認められる死因を災害関連死と言います。2016年4月に発災した熊本地震では、熊本県内だけでも建物の倒壊等で亡くなった災害直接死が50名であったのに対し、災害関連死は約4倍の189名にのぼります。（2017年9月26日付熊本日日新聞記事より）その災害関連死の内、脱水症により症状が重篤化する疾患や感染症が原因となるものが約8割を占めています。
防災衛生パーソナルキットは、東日本大震災以降、復興庁が「助かった・助けられた命」と位置付ける災害関連死を低減するためには避難所等における脱水症、感染症対策が有効であるとし、支援者の配布の便利も考慮し、基礎的なツールをワンパッケージ化しました。

■都市部での災害に備えて事業所などの災害備蓄へ

首都直下地震や南海トラフ地震だけでなく、近年頻発する激甚水害が都市部で発災した場合には、多数の避難者、帰宅困難者が発生し、避難所や協定を締結している帰宅困難者受入施設だけでは収容しきれないと想定されています。
その結果事業所においては事業所内での避難が必要となりますし、来訪者、通行人など想定外の帰宅困難者の受入れを余儀なくされる可能性もあります。
行政の対応として発災後24時間での医療従事者の派遣、72時間での物資輸送が準備されていますが、避難所や協定締結済み帰宅困難者受入施設ではない一般の事業所については行政支援が把握しきれない危険性もあります。
そのような事業所において避難者の間で感染症などが発生した場合、感染拡大や症状の重篤化を防ぐ自助の働きが必要となり、防災衛生パーソナルキットは有効な災害備蓄品となります。

■製品スペック

製品名	防災衛生パーソナルキット
同梱品	マニュアル1部、経口補水液2袋、マスク3枚、歯ブラシ1本
本体寸法	幅25cm x 奥15.7cm x 高1.8cm
本体重量	72g
カートン入り数	50個（50人日相当）
カート外寸法	幅34cm x 奥38.5cm x 高25cm
カートン重量	3.7kg
備蓄可能年数	5年
希望小売価格	\35,000（税別／カートン）

■本製品に関する問い合わせ先

販売元
船山株式会社　東京本店　消防・防災部
104-0052 東京都中央区月島2－20－15
TEL: 03-3532-3601 FAX: 03-3532-1119